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老後の資金調達の手段、リバースモーゲージとリースバックの違いは

老後の資金調達の手段、リバースモーゲージとリースバックの違いは?

自宅を担保にして、住み続けながら融資を受けられる金融商品「リバースモーゲージ」。一方、自宅の売却資金を得ながら住み続けられる「リースバック」という仕組みもあり、どちらも老後の資金づくりの手段として注目されています。混同されることの多い2つの違いや、それぞれどんな人が向いているのかを解説します。

 

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▶自宅の売却後も住み続けられる! 話題の「リースバック」とは?

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▶リースバックはどんな人におすすめ? トラブル回避のコツとは?

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▶住まいの終活で注目される貸付制度、リバースモーゲージ

住まいの終活で注目される貸付制度、リバースモーゲージ

どちらも資金を得ながら住み続けられるシステム

リバースモーゲージは、自宅を担保にして金融機関などからお金を借りられる金融商品のこと。所有者が亡くなった後に自宅を売却することで一括返済をするという、50代から60代以上の高齢者向け制度です。自宅の所有権は持ち続けられるため、最後まで住み続けながら融資を受けることができます。リバースモーゲージを取り扱うのは自治体の社会福祉協議会や金融機関、住宅金融支援機構となります。

 

一方のリースバックとは、自宅を売却した上で賃貸借契約を結び、家賃を払いながら住み続けられる不動産取引のことです。不動産会社が取り扱いを実施し、売却金の使途は住宅ローンや教育資金、老後の生活費などに充てることができます。

仕組みや条件、資産の受け取り方が大きく異なる

どちらも「資金を得て自宅に住み続けられる」という共通点がありますが、リバースモーゲージは借り入れ、リースバックは不動産取引による売却代金という点で、その仕組みは大きく異なります。契約時点で現金を一括で受け取れるリースバックに対して、リバースモーゲージは年金のように一定額ずつ融資を受けるケースが多く、資産の受け取り方が異なるのも特徴です。

 

年齢や利用条件にも違いがあります。リバースモーゲージは、提供元が金融機関の場合は50歳以上、自治体や社会福祉協議会が実施する「不動産担保型生活資金」の場合は65歳以上が一般的。リースバックは年齢を問わず利用できますが、売却する不動産によって利用条件や融資額が異なります。リバースモーゲージにも同居人や資金使途などのさまざまな制限があります。

メリットと注意点を理解して、自分に合った資金調達プランを検討しよう

リバースモーゲージは、基本的に戸建て住宅を所有しているシニア層が利用できる制度です。自宅を手放すことなく最後まで暮らしたい人や、毎月一定額の融資を受ける形で老後の生活資金を確保したい人に向いています。亡くなった後の自宅は売却処理されるため、不動産整理や相続対策としても活用できます。

 

売却により資金を得るリースバックは、まとまった現金がすぐに必要な人や、相続の負担を減らしたい人に向いています。売却資金は住宅ローンなど自由に使うことができ、リバースモーゲージと比べて対象年齢や利用に関する制限が少ないのが特徴です。名義が第三者に移るため、固定資産税や管理費を支払う義務もなくなります。

 

資産調達はもちろん、住まいの終活を考えている人にも注目されているリバースモーゲージとリースバック。それぞれのメリットとデメリットを把握することはもちろん、提供会社やプランの比較、事前の見積もり、所有する物件の状態を調査しておくことも大切です。

 

T.omorrow ではリバースモーゲージやリースバック、空き家活用など、不動産に関するさまざまな相談に応じています。お気軽にお問い合わせください。